なぜ虫歯になると歯が痛くなるのか?
皆さんこんにちは。
グリーンヒルズ歯科クリニックです。
虫歯の主な症状といえば「歯痛」ですよね。
痛みの度合いは虫歯の進行度によって大きく変わりますが、歯痛という独特な症状が出ることに変わりはありません。
そこで気になるのが「なぜ虫歯になると歯が痛くなるのか?」という点ですよね。
今回は虫歯で歯痛が生じるメカニズムをわかりやすく解説します。
軽度の虫歯では、まだ歯痛という強い症状は現れません。
なぜなら、虫歯菌の感染が歯の最も外側に位置する「エナメル質」だけにとどまっているからです。
エナメル質には、痛みを感じる神経が分泌しておらず、虫歯にかかったとしても痛みなどの不快症状が現れにくいのです。
これがもう少し進行して、「象牙質の虫歯」になると痛みが生じてきます。
象牙質には一部、歯の神経が入り込んでいるので、外からの刺激を受けやすくなっています。
虫歯による歯痛だけではなく、知覚過敏も同じ仕組みで症状が現れます。
ですから、正確には「象牙質知覚過敏症」と呼ばれているのです。
また、比較的浅い虫歯であれば、麻酔を打たずに治療を進めることができますよね。
それはエナメル質に神経が存在していない証拠でもあります。
虫歯がさらに進行すると、象牙質まで溶かしてしまい、いよいよ歯の神経である「歯髄(しずい)」を直接、攻撃するようになります。
その結果、歯髄炎が生じ、激しい痛みを生じるようになるのです。
末期の虫歯では、痛みが消失することがありますが、これは痛みを感知する歯髄が死んでしまうからです。
かといって、虫歯が自然治癒したわけではないので注意しましょう。
このように、虫歯で痛みが生じるメカニズムは、至ってシンプルです。
また、痛みが生じてから治療を受けたのでは、失う歯質の量も多くなってしまうので、可能であればそれ以前に歯科を受診するようにしましょう。
そのためには、定期検診を受けて虫歯の早期発見・早期治療に努めることが大切です。